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土肥の特産品である「土肥びわ」は、国内では伊豆市土肥だけで栽培されている珍しい果物です。
一般に広く栽培されている枇杷(びわ)は、果肉・果皮が薄いオレンジ色ですが、土肥枇杷は、淡いクリーム色をしています。そのため「白枇杷」とも呼ばれていますが、「土肥」の名称で品種登録されています。
果肉は柔らかく、甘味が強いため、品質は極上とされていますが、果実が小さいことと、保存期間が短いことが難点です。
土肥枇杷は、明治初期(明治十年頃)当時の県令(県知事)が、中国を旅した友人から枇杷の種を土産としてもらい、これを県下に広げようとしたのが始まりです。
伊豆市土肥(旧土肥町)でこの枇杷が広まり、明治三十六年には陛下に献上しています。
その後、昭和に入ると二百戸の農家で栽培され、生産量が増し、東京へも出荷するなど最盛期を迎えましたが、昭和三十四年の伊勢湾台風により壊滅状態となり、その後も栽培を続ける農家が激減し現在は散在樹だけが残り毎年6月頃に実を付けています(これが、「幻のびわ」と呼ばれるゆえんです)。
しかし、昭和五十年代からこの土肥枇杷を復活させようとする活動が起こり、現在伊豆市を挙げての取り組みが行われており、農家の中にはハウスで栽培している人もいます。
市場での白枇杷の評価は年々高くなり、現在では需要に生産が追いつかない状態です。 |
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